経営者と社員との架け橋となるために。考え方を伝える枠組みを学べる一冊。

「成長マインドセット」を取り入れることで、組織・個人はどう変わるのか。今回は、株式会社日本人材機構で地方企業のコンサルティングを担当し、地域活性化に取り組む田部井 智行さんにお話を伺います。

田部井智行
兵庫県尼崎市出身。住友銀行、ローム株式会社などを経て、独立を見越し、ベンチャー企業に転職し、経営者として起業も経験。さらにもう一社を経て、NOBUTA GROUPへジョイン。200億円規模のリゾート施設開発の開業責任者を任される。その後、これまで得た知見を活かし、地域活性化支援に取り組むため日本人材機構に入社。現在に至る。

 

普段考えていることが腹落ちしやすい形に整理されている

―「成長マインドセット」を読んで印象に残っていることを教えてください。

アイスバーグという形で「成長とはどんな状態か」を明確に定義されていたことが印象に残っています。これまで、哲学、習慣、スキルなど成長を構成する要素を別々に学んできた中で、成長にどのように結びついているのかは、理解できていませんでした。「成長マインドセット」ではこれまで独立して学んでいた要素がアイスバーグという形で体系的に整理されていて、「成長」が可視化されていたので、腹落ちできました。

また、「関心の輪と影響の輪」についても、普段の自分が上手く言葉にできない部分が整理された状態で表現されていたので、印象に残っています。私自身、身の回りの様々な課題に対し、自分の力で変えられること、変えられないことがあると考えていました。自力で変えられないことは、どれだけ時間をかけて考えても変えられないので、頭の使い方を変えなければなりません。この考えが「関心の輪と影響の輪」という概念にわかりやすくまとめられていて、人にも説明しやすくなりました。

 

「伝える」場面で活きる考え方

ー「成長マインドセット」は普段の生活でどのように活きていますか。

アイスバーグを中心とする枠組みに、自分の思考やスキルをあてはめて整理できたことで、自分自身を客観視できるようになりました。これまで、様々な自己啓発本などを読んで、考え方を学んでいても、「なるほど」とその時には思うだけで、自分自身の血肉になるまで消化しきれていませんでした。「成長マインドセット」では、学んだことを自分にあてはめながら読み進められたことで、成長するために必要な考え方や枠組みを身に付けられたと感じています。

その枠組みを身に付けられたことは、クライアントへの対応にも役立っています。コンサルティングという職業柄、相手のマインドをどのように変えるか考えることが多いのですが、その際に体系化された枠組みに基づいて伝えられるようになりました。

また、私はクライアント企業に入り込んで、社長と部門長、社員の架け橋となりながら経営課題を整理する役割を担っています。クライアントの経営課題の原因として、社長が見ている景色と社員が見ている景色にギャップがあることが挙げられます。そのギャップを埋める翻訳作業をする際にも、「成長マインドセット」で理解した枠組みを活用して伝えることで、どの立場の人にも理解してもらいやすい提案ができるようになりました。

ーどんな人にオススメしたいですか。

中学生・高校生からサラリーマン、経営者等々、ありとあらゆる人に読んでほしいです。特に、具体的な夢や目的は明確には無いものの、成長したいという想いがある人にはぴったりだと思います。成長について深堀りされていて、かつそれが易しく説明されている本なので、初めて自分自身の成長についての考え方をインプットされる方にもおすすめですし、これまでに「成長とは何か」を学んできたことを、一度整理したい方にも役立つ一冊になると思います。

影響力のある人間になるために成長し続けたい

ーご自身の今後の展望を教えてください。

地域企業の活性化支援を通して、世の中に認められるような社会貢献をしていきたいです。

私はこれまで、この支援業務に携わっていて、日本全国の地域に素晴らしいものがたくさんある一方で、その良さに気付いていない人や、良さに気付いていてもどのように発信すれば良いかが分からなくて困っている人が多くいると感じてきました。地域が持つ「強み」を見出し、国内はもとより世界中に発信するお手伝いができる、影響力のある人になりたいと考えています。

そのためには、今よりもっと自分のアイスバーグを大きくし、成長しなければならないと思っています。なぜなら、自分自身の成長無くして、関わっているクライアント企業を、今以上の成長をさせることはできないと考えているからです。

さらにこの先、時代が変化する速度はどんどん速くなっていきます。その中で生き残るには、「変化に耐えうる力」を身に付けなければいけません。そのためには、成長のアクセルとして自分の身を置く環境を絶えず変えていくことも必要だと考えています。新しいことにチャレンジして、異なる環境に自分をなじませていく機会を増やすことで、変化への対応力が身につくと思うからです。今後も、いろんな人に会ったり、新しい環境に飛び込んだりと変化を恐れずに、成長し続けていきたいです。

田部井智行さんのアイスバーグ

 

 

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