モヤモヤの原因を突き止めることができる一冊。 目標に向かって成長していくために。

「成長マインドセット」の考え方を知ると、組織・個人はどのように変わるのか。今回は、海外旅行オンライン事業、海外子会社運営を行なっている株式会社タビナカの取締役、今野珠優さんにお話を伺います。

今野 珠優
株式会社H.I.S.に新卒で入社した後、6ヶ月の会社員生活を経て23歳で独立。教育関連事業で起業し、全国3都市6拠点に学習塾兼研究所を置く。2015年に株式会社タビナカのビジョンに共感してジョインし、現在は取締役を務める。世界中の観光資源にアクセスする仕組みを創ることを目指してサービスを提供する。

 

モヤモヤした気持ちの原因を掴めるように

ー「成長マインドセット」を知ったきっかけはなんでしたか。

きっかけは、「成長マインドセット」著者の吉田さんから研修を受けたことです。本の内容に沿って、アイスバーグを書いたり会社のビジョンと自分のビジョンを確認したりする内容でした。

研修準備のために初めて「成長マインドセット」を読んだ時、内容にとても共感しました。私自身事業を進める中で、本に書いてあることを一通り経験済みだったので、「あっ、あの時、私も主人公と同じブレーキを踏んでたな」というように、自分の過去を振り返りながら読み進めることができました。

それ以来ずっと、「成長マインドセット」は自分の精神状態をチェックする手段になっています。具体的な使い方として、まずは、仕事でモヤモヤすることがあったとき、紙に素直な気持ちを書き出し、自分の感情を客観的に認識します。そして次に、その感情の原因はなんなのかを本と照らし合わせながら探っていきます。すると悩みには共通点があることに気がつき、「またブレーキとアクセルを同時に踏んでたな」「自分が大きな子供だったな」と分類することができます。それによってモヤモヤした気持ちの正体を掴み、胸のわだかまりを解消することができるのです。

ー「成長マインドセット」に関する出来事で印象に残っていることを教えてください。

2年半ほど前に、株式会社タビナカにい続けるか、自分で会社を運営するのかで悩んだ時期がありました。会社が掲げる「企業価値1000億円」という目標に共感できず、「お金の何がそんなに大事なんだろう」と心の中で反発していたんです。「自分は今の会社の創業者じゃないから本気になれないのかな」とモヤモヤしていました。

そんなタイミングで「成長マインドセット」を読み返しました。すると、まさに自分が「アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいる状態」にいて、自分に知識がないから会社の目標が理解できないという事実に見てみぬふりをする「大きな子供」になっていたと気づきました。

そこで、「今はタビナカで頑張る時期にしよう」と決めることにしました。タビナカには理念に共感してジョインしたので、他のメンバーと根底にある想いは同じです。あとはどれだけ自分が目標に当事者意識を持って取り組むかだけ。それなのに、別の会社に移るという逃げ道を残していたら、目標を本気で達成しようとしなくなり、成長が止まってしまうと思いました。現在はほとんど悩むことなく目標に向かって進めています。

ーこの本を読んでどのような変化が起きましたか。

「成長マインドセット」に出てくる「アイスバーグ」の考え方を知って、仕事に取り組むうえで想いの大切さを意識するようになりました。

アイスバーグの図でいうと、水面に出ているスキルの部分は目に見えるので分かりやすいけれど、底の方にある想いは目に見えないので普段あまり意識されません。でも、スキルは想いを実現するためにあるものなので、想いがないと、何のためにスキルを身に付けているのか分からなくなってしまいます。

会社のメンバーにも、「想いを育てるための時間、ちゃんととってる?」とよく訊ねます。自分が大事にするものは何か。何のためにタビナカで働いているのか。そういう想いを、自分だけでなく会社のメンバー全員がしっかり持てるようにしていきたいですね。

自分を軌道修正して目標に向かう

ーどんな人にオススメしたいですか?

目標を持ち、そのために自分自身を変えたいと思っている人に読んでほしいです。「成長マインドセット」はノウハウ本ではないので、手っ取り早く解決策を探している人には十分な効果を発揮できません。特に「大きな子供」の章などは、自分の未熟な部分を言い当てられて受け入れるのが辛くなるので、素直な精神状態でないと冷静に読めないと思います。

素直な精神状態であるためには目標を持っていることが大事なのだと思います。その目標を達成するために自分を成長させようと辛い指摘も受け止めることができるからです。ただし自身が持っている目標は本当に自分のやりたいことである必要があります。そうでなければ成長しようという覚悟が生まれないからです。本の内容を素直に受け入れることができるかどうかがポイントです。

ーご自身の今後のビジョンについて教えてください。

今後は、力になりたいと思う相手が必要としているサポートを十分に提供するために、もっと影響力を持ちたいと考えています。そのために、株式会社タビナカを2021年までに時価総額1000億円にし、グローバルに戦える企業に育てたいです。旅というサービス提供の手段で、人の人生をより豊かにしたいと考えています。

今後も「成長マインドセット」は自分のそばに置いて、10年20年と読み続けたいです。なりたい自分像にはまだまだ達していませんが、大きな目標があるので毎日楽しめています。目標を見失わないように、軌道修正の指針としてこの本を使っていきたいです。

今野珠優さんのアイスバーグ

 

3000人以上の幹部層・リーダーの人材育成から生まれた

50枚の図でわかる人を伸ばす原理原則

 

amazonでの購入はこちら

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします