研修導入後、3ヶ月で業績回復。 社員が自分の軸を見つけることで幸せに働けるように。

「成長マインドセット」を取り入れることで、組織・個人はどう変わるのか。今回は、「凸凹が活きる社会を創る」というビジョンを掲げ、発達支援の方を対象にした教育支援やデイサービスから就業支援までをワンストップで行っているハッピーテラス株式会社の取締役、丸谷篤史さんにお話を伺います。

丸谷篤史
京都教育大学教育学部卒。新卒で農業生産法人の国立ファームに入社。物流センター、社長室・広報、店舗店長を経験。自分自身でリスクを追うことに本当の実力がつくことに気づき、山梨県笛吹市芦川町で“築100年古民家一棟貸し”の簡易宿泊をOPEN。2014年、かねてより興味のあった発達障害の方の教育事業に携わるため、ハッピーテラス株式会社にジョイン。現在は就労移行支援事業の事業責任者を務めている。

 

モチベーションの阻害要因について知ることで、マネジメントのバリエーションを増やす

ー「成長マインドセット」を読んだきっかけを教えて下さい。

お世話になっている経営者の方からの紹介です。当時私は、毎年、倍々で社員が増えていく会社の中で、組織づくりについて悩んでいました。なかなか会社のミッションやビジョンが社内に浸透せず、退職者が多く出てしまっている状況だったからです。そこで、同じように組織づくりに苦戦し、乗り越えた先輩経営者にコンサルとして入ってもらおうと相談しました。するといい本があるよと、成長マインドセットを勧められました。

ー読んだ印象を教えてください。

まず、非常に読みやすいなと思いました。出張先への往復時間で全部読めてしまいました。これまで、多くの自己啓発本を読んできましたが、こんなにわかりやすく簡潔にまとめられている本はありませんでした。何百冊と読まなければ理解できないような本質的な考え方について非常に簡潔に書かれているので、極端な話、ビジネス書はこの一冊さえ繰り返し読めば事足りるなと思いました。

特にわかりやすく書かれていて、印象的だったのは、「ブレーキ」という考え方。世の中の多くの啓発本にはモチベーションを上げるための方法が書かれていますが、下げてしまう要因については見たことがなく、新しい考え方を知って目からウロコでした。モチベーションの阻害要因について知れたことで、部下のマネジメントあり方について、目標に向かって引っ張っていく以外のバリエーションが増えました。

 

リーダー研修の教科書として、社員の主体性をあげることに成功

ー本書での学びが活かされた場面があれば教えてください。

若手のリーダーを集めた研修に成長マインドセットの内容を取り入れました。例えば参加者全員に本書に登場する「アイスバーグ」や「ミッション・ビジョン・バリュー」を実際に書いてもらい、自身の考え方について客観的に把握してもらいました。また、会社の考え方についても「ミッション・ビジョン・バリュー」の表を使って伝えました。

私は、社員それぞれが自分自身の進みたい方向性と会社の方向性とが一致するようになれば、それが一番幸せだと考えています。ただ、社員が毎年激しいスピードで増えていく中で、全員の考え方について把握し、また全員に会社の考え方を伝えきることは難しいです。そこでまずは管理職の人間に特化して、自分自身の方向性について見つめ直してもらう狙いがありました。

3ヶ月近くの研修期間を設け、その間ずっとそれぞれのメンバーが自分で記入したアイスバーグやミッション・ビジョン・バリューの表を毎週振り返ってもらうようにしました。今週はどれくらい自分の目標に近づけたのか、と考える癖をつけようと思ったのです。その結果、それぞれが自分がなんのために仕事をしているのか意識できるようになり、主体的に仕事に取り組めるようになりました。それに伴って売り上げも伸び、実際に目標に未達だった事業所の成績が回復し、目標に追いつくことができました。

私は、ベンチャー企業はそこで働く社員たちをすごく幸せにすることができると思っています。ただし気をつけなければ、その逆も起こりうると思っています。その違いは軸があるかどうかだと思います。自分はどんなことをしたいと思っていて、だから今これをしていると思えている人は心折れることなく目標に向かって歩んでいける。そんな人が社内に増えれば、組織もどんどん強くなっていくのだと思います。

ーどんな人にオススメだと思いますか。

新入社員ですね。会社で幸せに働き、かつ結果を出すためのマインドを作るのに最適な一冊だと思うからです。ただし、一回読んで満足するのではなく、定期的に読み返すことが重要だと思います。何度も読むことで新しい発見がありますし、本書のワークで作るアイスバーグなどを見つめ直すことで、目標を再認識することができるからです。

ーご自身の今後の展望について教えてください。

3年以内に、「就労移行支援事業といえばハッピーテラス」と言われるようにしたいです。事業所の数やシェアが一番になることはもちろんのこと就職人数、定着率、平均給与など業界内でKGIとされる項目でも一番になりたいです。そしてその後はアジアに進出し、日本で培ったノウハウを活かして、発達障害の方向けの教育プログラムなどを展開していきたいです。今後も、圧倒的なスピードで、誰もが成長できる社会の実現に向け、突き進んでいきたいです。

 

丸谷篤史さんのアイスバーグ

 

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