急成長を遂げるスタートアップは組織づくりのためにどんな取り組みを行なっているのか。「組織づくりノウハウ成功事例」では、その会社が組織を作る上で実際に実施し、成功した施策についてお話を伺います。
今回は訪日外国人集客や海外マーケティングの戦略支援を行なっている株式会社LIFE PEPPERのリンさんとイムさん。同社の社員旅行の企画・運営の責任者となったお二人に、実施した施策の中での成功事例についてお話を伺いました。
実施施策:オリジナルゲーム「スパイゲーム」
リンさん:旅行中の2日間をかけて「スパイゲーム」をすることにしました。ルールは単純で、まず事前に決めた2名の人にだけこっそりと、普段しないことを旅行中必ずするよう伝えておく。他の社員はミッションをこなしている人が誰かを旅行の最後に当てるというもの。当てた人には景品をプレゼントします。
イムさん:ミッションの内容は例えば、「社員全員と写真を撮る」「みんなの前で踊る」「社員全員の靴を踏む」など。選ばれた社員は、普段はおとなしく、自分から積極的に人に話しかけたりしないようなキャラクターの人たちにしました。
導入背景:互いに観察が必要な仕組みを作りたい
イムさん:ゲーム考案の目的は、この旅行を通じて、社員同士の仲を深めようというもの。ミッションをこなす人と他の社員との距離はもちろん、ミッションのない人たちも、「誰か普段と違う動きをしている人はいないか」と互いを見合うことで、よりお互いのことを知れると思いました。
リンさん:何か旅行中にできる面白いコンテンツはないか日本のテレビ番組を見て探していた時、トランプでKを持っている人を当てるというゲームを見て思いつきました。ミッションの内容は、「スパイ」の人と相談して決めました。
効果:代表取締役との距離が縮まった
リンさん:どれくらい距離が縮まったのかは指標では計りづらいところではありますが、旅行終了後に、ミッションを与えた2人の社員からは、普段しないような行動を通じて他の社員との距離が縮まったと感謝の言葉をもらいました。また、写真を撮るミッションのおかげで社員旅行の記録が溜まったという副次的な効果もありました。
イムさん:私が一番この企画をやって良かったと思うのは、普段はあまり接する機会のない代表取締役との距離が縮まったことです。ミッションをこなしている人を撹乱させる目的でみんなの前で踊ったりする姿を見て、普段の仕事でも、より気軽に話しかけられるようになりました。
これから行ないたいこと:もっと面白い「ミッション」を考案したい
イムさん:もっと面白いミッションができたかも知れないと思っています。ミッションを決めるにあたって、「スパイ」の人と相談して決めたのですが、もっと自分たち主導で決めれば、より面白い行動も指定できたのかなと思います。
リンさん:総じてこの企画は面白いと好評で、互いについて知れる目的も果たしているので、次の社員旅行でもブラッシュアップして導入したいと思っています。