長期の事業・組織機会につながる、社会人インターン・パラレルワーカー制度/株式会社dotlife

急成長を遂げるスタートアップは組織づくりのためにどんな取り組みを行なっているのか。「組織づくりノウハウ成功事例」では、その会社が組織を作る上で実際に実施し、成功した施策についてお話を伺います。

第2回目は人生経験のシェアリングサービス『another life.』を展開する株式会社dotlifeの代表取締役の新條さん。メディアを起点にイベントの開催やコミュニティの運営など多角的な事業展開をされている新條さんに、実施した施策の中での成功事例についてお話を伺いました。

実施施策:他の会社に勤めながらPJT単位で関わる人の受け入れ

正社員以外の働き方として「社会人インターン・パラレルワーカー」制度を作り、会社に勤めながらPJT単位で関わる働き方ができるようにしました。それによってビジョンに共感して何か手伝いたいと言ってくださる方や、自分のスキルを社外でも試したいという方まで多様な方を受け入れられるように。制度を作るにあたって、経営指標に該当者がアクセスできるように工夫しました。

また、平日朝夜などで会議体を設け、月次で会社全体の経営指標進捗も共有するようにしました。報酬にかんしては該当者の本業所属組織で副業規定がなければ有償の業務委託契約を結びました。

 

導入背景:「何か手伝いたい」に応えるために

自社開催イベントや就職後のインターン生に何か手伝いたいと言われたことがきっかけでした。本人のスキル、経験や関心の方向性などによって適正な関わり方が異なる中、フルタイムでなくても価値を生み出す組織体制作りやマネジメントができれば、より成果が出るのではと考え開始しました。

事業的に正社員採用に踏み切れるほど予算が投下できないパートに、特定スキルをもった人が短時間で部分的に働くという関わり方ができないかという狙いもありました。最初は各個人が避けるリソースの限界や責任者の置き方のバランスから、事業的な成果と各人のやりがいのバランスを保つのが難しかったですが、一定の勘所が見えてからは、回るようになり始めました。

具体的には、採る人材要件を、組織を超えて発揮できるスキルがある人にしたこと、任せるPJTの要件を予算など含め垂直的に持ってもらう形にしたことが、うまく回るようになった主な要因だったと考えています。

 

効果:インターンからそのまま中途採用としてジョイン

一番大きいのは、そのまま中途採用に繋がったこと。実際に1年以上並走し、価値観やカルチャーを知ってジョインするのはお互いにとって納得度が高い状態で正社員契約が結べました。特に、社会人インターンやパラレルワーカーとして働く方は転職市場で出回りづらいような、本業で活躍している方が多いため、結果的に優秀な採用チャネルだったと考えています。(とはいえ、もちろん中途採用前提だけで行なっているわけではありませんが。)

また、あまり予想していなかった効果として、期間中・卒業後に関わらず、各人と本業で仕事をする機会が増えたことが挙げられます。わかりやすく言えば、インターンやパラレルワークしてくださった方々が協働できる仕事を持ってきてくれるようになりました。それも1件や2件でなく、かなりの高頻度で。事業面で打算的に行なっていた施策ではないので、驚きが大きかったですし、自社のことを正しく、魅力的に、熱量をもって語れる人が社外に多数いることがいかに大きな影響力を持つのかに驚かされました。

 

これから行ないたいこと:自社に知見がない分野でも積極的に受け入れるように

受け入れる分野の拡大を行なっており、今後も続けていきたいです。具体的には、自社に知見がない分野に対して、該当領域のスペシャリティを持つ人に入っていただき、事業の成果はもちろん、組織自体の成長や底上げに繋がるように組んでいきたいです。

後々は、今の延長上の流れではありますが、広義でのマネジメント能力を持ったメンバーが増えることで、関わってもらう方の成長機会の大きさが上がっていき、担当PJTの成果も大きくなっていく組織を作っていきたいです。

 

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