コンセプチュアルスキルとは?物事の本質を見抜く力!

コンセプチュアルスキルとは

経営層にとって必要なスキルの一つにあげられることも多いコンセプチュアルスキル。その意味やスキルを構成する要素について正しく理解されていますか?この記事ではコンセプチュアルスキルの意味やなぜ必要なのか?コンセプチュアルスキルを高めるために意識すべきことなどを解説していきます。

本質を見極める能力

コンセプチュアルスキルを端的にいうと本質を見極める能力です。

提唱者 

ロバート・L・カッツ(Robert Lee Katz  1926 〜  ハーバード大学教授)


マネージャーに必要な3つのスキル

ロバート・L・カッツはマネージャーに必要な能力としてテクニカルスキル・ヒューマンスキル・コンセプチュアルスキルの3つのスキルを提唱しました。それらの能力はマネジメントのレイヤーによって必要、求められる割合が違うとし、トップマネジメントレイヤーにある場合コンセプチュアルスキルが高いことが必要であると説いています。

用語解説 コンセプチュアルスキルとは

コンセプチュアル・スキルとは、知識や情報などを体系的に組み合わせ、複雑な事象を概念化することにより、物事の本質を把握する能力。
引用元:グロービズ経済大学院
(https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11803.html)


トップマネジメント層に上がってくる案件は下層では解決が困難であり、事象が複雑に絡み合い手に負えない、判断がつかないというものが多くなる傾向にあったり、本質が理解されていないプレゼンが上がってくることもあります。その際に的確に本質を見抜き、対処することがトップマネジメントレイヤーに求められる能力であると解説しています。

 

コンセプチュアルスキルの変遷

カッツの提唱した当時はコンセプチュアルスキルはマネジメントレイヤーに必要とされていましたがその後、ピーター・ドラッカーは労働者層にもコンセプチュアルスキルが必要であると説きます。労働=肉体労働・単純労働だった労働者の仕事が時代の変化と共に知識労働(ナレッジワーク)に変わっていくと考えたからです。ナレッジワーカーとは知識により付加価値を生み出す労働者を指します。「与えられていた仕事をこなす」から「状況に応じ、何が最適であるか考える」ことが労働者に必要になっていくことから、マネジメントレイヤーでなくともコンセプチュアルスキルが必要であると説いています。

現代においても管理職ではなくても、営業資料の作成や顧客対応、チームの中での自分の役割、仕事の効率化など多くの場面で一般労働者にもコンセプチュアルスキルは求められます。

 

複眼視点・関連性を理解する

コンセプチュアルの特徴はある事象に対し、1つではなく複数のスキル、能力を活用することで複雑で入り組んだ事象の本質を理解し対処することができます。
対応すべき事象に対しどの能力を組み合わせて活用するべきか理解することでより高いレベルで能力を発揮することができます。
 

 

 

 

今回の記事のまとめ

経営に対するレイヤーが上がるほど対応する事象は複雑に絡み合い、単一のスキルや思考では解決できなくなっていきます。全てのスキルを高いレベルで習得することが理想です。経験もコンセプチュアルスキルには重要な要素になります。高いレベルで本質を見抜き想像性や解決能力に長けている人の思考をトレースするなどして経験・時間を思考で補うこともコンセプチュアルスキルの使い方かもしれませんね。
 
 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします